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邦画

アギト-超能力戦争-

01

本作は、アギトを知らない人間が見る「大味なお祭り映画」としては楽しめる部分もあったかもしれない。しかし、原作を深く愛する者としては到底受け入れられない。最大の不満は、キャラクターの尊厳を奪う脚本の破綻だ。TV本編で己の弱さを受け入れ、人を救う道を選んだはずの木野薫がヴィランとして蘇生させられたにもかかわらず、「なぜ生きていたのか?」という視聴者が最も知りたい疑問への明確な回答は一切ない。ストーリーに見所がない分、戦闘シーンに期待を寄せたが、そちらについても粗いCGと安っぽい演出に終始していた。TVシリーズが纏っていた重厚感溢れる雰囲気は25周年と同時に何処かへ消え去ってしまい、極めつきは「木野が巨大怪物に変身するシーン」に至っては、呆れを通り越して笑いさえ込み上げてくる始末だった。
作り手の思想や都合を優先して過去作を利用し、ファンが心に抱き続けてきた「変化しないヒーロー像」を完膚なきまでに叩き潰す作劇は許しがたい。このようなやり方がまかり通るなら、今後の仮面ライダー作品からは距離を置かざるを得ない。ヒーロー作品は単なる商業コンテンツではなく、子供たちの心に永遠に生き続けるものであるべきだ。制作陣には、作品を愛するがゆえに深く傷ついているファンがいるという事実を、少しでも考慮していただきたい。
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